バレーボールで培ったチームワークが原動力。一丸となった工程改善、生産性の追求
鈴木 美蘭
製造
2022年高卒入社
パナソニックオートモーティブシステムズは、社員一人ひとりの成長と自律的なキャリア形成を支援するため、さまざまな人事制度や研修プログラムを整えています。
加えて、各部門でも担当事業や専門性に沿った独自のキャリア支援を行っています。
今回は、2022年高卒入社 鈴木美蘭さんへのインタビューしました。2022年に入社し、福島県の白河工場にて勤務している鈴木 美蘭。現在は、主力商品の1つ「ETC」の梱包工程を担っています。若手ながら年上のスタッフをまとめ、円滑な業務のために工夫する日々。学生時代にバレーボール部で培ったチームワークを活かし、周囲を笑顔で巻き込む、彼女のひたむきな姿に迫ります。
責任感、観察眼、チームワ―ク……バレーボールでの学びが今も活きる

──鈴木さんが高校時代に注力していたことは何ですか?
バレーボールと勉強の両立に励んでいました。私がいた総合学科では、2年次にコースを選択できました。私は体育系列というコースを選び、部活だけでなく授業でも、バレーボールにひたすら打ち込んでいました。
初めてバレーボールと出会ったのは、小学5年生の頃。何かしらスポーツをやりたいと思っていて、たまたま始めたところ夢中になり、以来ずっと続けています。今も、地元のチームに所属しています。
──長年取り組んできたバレーボールから、どんなことを教わりましたか?
本当にたくさんの学びを得ました。たとえば、何事にも責任を持って取り組む姿勢、簡単にはあきらめない心など。すべて、今の私の性格のベースになっています。とくに大きかったのは、周囲とコミュニケーションを取り、常に状況を読み解きながら動く、観察眼が身についたことでしょうか。高校3年生の時にはキャプテンを務め、チームをまとめるスキルがさらに磨かれました。
もちろん、プレイをする中では落ち込むこともあるんです。でも、キャプテンの自分があからさまに落ち込んでしまうと、雰囲気が悪くなって、チーム全体の士気が下がってしまう。自分が一番しっかりしなきゃという自覚を持ち、明るくふるまうことを覚えました。
その姿勢は、今チームで仕事をする上でも役に立っています。一緒に働くメンバーからはよく、「鈴木さんは明るくて前向きだよね」と褒めてもらえます。
──就職活動についても聞かせてください。どのような軸を持って、企業選びをしたのでしょうか?
正直、「この業界に携わりたい」という明確な目標はありませんでした。だから、チームで動いてきた経験を活かせる仕事という軸で、幅広い業界を見ていましたね。そんな中で出会ったのがパナソニック オートモーティブシステムズ(以下、PAS)でした。
興味を持ったきっかけは、家族が乗っているクルマのバックモニターに、当社の車載カメラが搭載されていたこと。とても便利だと感じていた商品が、自分の地元で作られていることを知り、うれしく思ったのを覚えています。
そこで、当社に就職している先輩にいろいろお話を聞きました。次第に「自分も世界で役立っている商品の製造に携わりたい!」と思うようになり、志望したんです。
専門知識がなく不安だった1年目。周囲のサポートのおかげで成長

──2022年に入社された後の仕事内容を教えてください。
初任配属は白河工場の製造課で、源泉製造係として、カメラ本体の中にある基板などの細かい部品の生産工程に携わりました。作業者の方と一緒に組立てなどの生産活動を行う業務でした。その後、製造課カメラ製造へ異動。カメラ本体の組み立てを行いました。入社の動機にもなったカメラの製造に実際に携わることができ、やりがいを感じながら働いていましたね。
2023年の10月からは、製造2課のETC班へ異動しています。小売店にETCを出荷するために、機種ごとに必要な部材や付属品を梱包する作業が主な仕事です。実はPASのETC車載器は、白河工場をメインに作られています。なので、品質を安定させながら生産効率を高めていかなくてはなりません。私と作業者の方と一丸となって、円滑な製造を追求しています。
──若手ながらに活躍されている鈴木さんが、入社後にとくに苦労したことは何ですか?
一番大変だと感じたのは、機械や電気などの専門知識がまったくなかったことです。私は学生時代スポーツに注力していたので、高校の機械科から来たような同期に比べると、どうしても遅れを感じてしまいました。
でも周囲の先輩方は優しくて。「知識がないのは当然だから」と言いながら、私のわからないことを丁寧に教えてくださいました。おかげで、専門的な内容が段々と理解できるようになってきています。けれど、まだまだ勉強中の身。これからも、知識の幅を積極的に広げていこうと思っています。
──今では、一緒に働く作業者の方に対する、指導やサポートもされていますね。
はい。現在の部署に配属された時は、新たに携わる10名近くの作業者の方に業務内容を教える役割を担いました。相手は年上の方々なので、言葉遣いに気をつけながら、人としての礼儀を重んじ、失礼のないように心がけています。バレーボールをやってきた中で培ったコミュニケーション能力が活きているのかなと感じますね。最近は、皆さん業務に慣れてくださり、とてもスムーズに仕事ができています。
小さいミスも見逃さない。責任感を常に灯し、チームを牽引

──現在の業務で、とくにやりがいを感じる瞬間はどんな時ですか?
自分が生産に携わった商品が、世の中の役に立っているのを目の当たりにするとうれしいですね。たとえば友人のクルマに乗った時に、「あ、うちのETCだ」と発見すると、やりがいを感じます。
──仕事をする中で、心がけていることは何ですか?
自分がミスをすれば、周囲や他部署、そしてお客様に迷惑をかけてしまう。その可能性を、常に意識することです。
実際、私は過去に小さいミスをしてしまったことがありました。自分が生産したものの中に、後で不具合が見つかったんです。お客様の元へ行く前に見つかったため大きな話にはなりませんでしたが、ちょっとした確認不足が原因で、多大な迷惑をかけてしまうことがあるんだなと感じました。ずっと学生気分ではいられない、気を引き締めなくてはと思った出来事です。
──チームを率いる立場として、ミスを防ぐために工夫していることはありますか?
小さなことにも気づけるくらい、常に周囲を見るようにしています。たとえば、私が携わっている作業はライン製造工程なので、どんどん製品が流れてきます。
そこで、必要なモノを取るために歩く距離を少しでも減らしたり、身長が低い人でも取りやすいようにモノの配置を考えたり。「あの人、やりづらそうにしているな」と思ったら、「このほうがやりやすいですか」と一声かけて改善したことも。全員が働きやすい環境を作ることに注力しています。
──仕事に、真摯に取り組まれているのですね、大変だと感じることはありますか?
製造の仕事は責任が重く、大変な側面も多いです。ですが、他部署の方からは、「製造をわかっていると、今後のキャリアに絶対に役に立つよ」と言っていただけます。将来的に別部署へ異動した時に、実際に製造現場で働いていた人の意見を求められることもあるそうです。だから、今置かれた場所でしっかりと力をつけ、学びを深めたいです。
温かくてポジティブなメンバーばかり。人に恵まれていることを実感

──あらためて、製造職能として働く魅力を教えてください。
まず、カメラやETCがどうやって作られているのか、製造現場を細かいところまで見られるのがこの製造の仕事の魅力だと思いますね。
そして何より、チームで一丸となって1つのことに取り組む日々に、楽しさを感じます。私が「ちょっとしたことでも大丈夫なので、何かあれば言ってください」と伝えているからか、今一緒に働いている皆さんは、たくさんの気づきや改善案を上げてくださる前向きな方ばかり。誰かが発信すると「私もそう思っていた」とどんどん会話が広がっていく雰囲気があります。
みんな優しくて、本当に温かい。居心地がよくポジティブに仕事ができて、人に恵まれているなと感じます。
──白河工場は鈴木さんの地元ということですが、地元で働くことにどんな魅力を感じていますか?
自家用車で通勤できるのは、シンプルに便利ですよね。また、一緒に働くメンバーのほとんどが地元の人なので、「あそこのお店おすすめだよ」みたいな話で盛り上がれるのも楽しいです。つかず離れずの程よい距離感を保ちながら、時にはプライベートの話で盛り上がれる。そんなワイワイした環境が魅力です。
──ありがとうございます。では、そんな鈴木さんの今後の目標を教えてください。
長い目で見たキャリアプランはまだ固まっていないので、今は、自分の選択肢を広げていくことに注力したいです。まずは、「生産士」という資格を取得し、ものづくりにおける幅広い知識やスキルを身につけていきたいです。
数年後には、他の部署に異動希望を出す可能性もあるかなと感じます。生産だけでなく、設備や工程の改善に携わるのもおもしろそうなので、今のうちに自分のスキルを磨いておきます。
──最後に、入社を考えている方にメッセージをお願いします。
高校生・高専生の方は、入社にあたってたくさんの不安を感じるのではないかと思います。でも、社会人になりたてでできないことが多いのは当たり前のこと。積極的に行動する姿勢を大切に、楽しみながらお仕事をしてほしいなと思います。
やりがいは、やっていくうちに後からついてくるものです。まずは自分のしたいことに正直になって、まっすぐに取り組んでもらえたら。一緒に働けることを楽しみにしています。
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