点在から団結へ、技術系女性社員の新たな挑戦。
交流会で生まれる仲間たちの絆
技術系女性交流会
パナソニックオートモーティブシステムズは、社員一人ひとりの成長と自律的なキャリア形成を支援するため、さまざまな人事制度や研修プログラムを整えています。
加えて、各部門でも担当事業や専門性に沿った独自のキャリア支援を行っています。
課題にボトムアップでアプローチする風土改革プロジェクト。2022年に新卒入社した富家はまだマイノリティである技術系女性社員のコミュニティを広げるべく、風土改革の一環として技術系女性交流会を立ち上げました。今回は発起人である富家と2024年に新卒入社してこの取り組みに参画した小杉に話を聞きました。
技術職の女性の輪を広げるパイオニア──技術系女性交流会が紡ぐ新たなコミュニティ

──技術系女性交流会について教えてください。
富家:当社で数年前から行われている風土改革プロジェクトの一環として取り組む活動です。風土改革プロジェクトでは現場で起きていることを社員視点で解決するほか、社内のコミュニケーション活性化などを目的とし、さまざまな取り組みが行われています。
中でも技術系女性交流会は社内でまだ数が多くはない技術職の女性社員を集めて交流を促し、ネットワークを広げるために2023年に私が発起人となって立ち上げました。
現在は数カ月に一度オンラインでの交流会を主な活動として、そのほか不定期でさまざまな取り組みを行っています。現在は20〜30人程度の女性社員が可能な範囲で参加しており、若手メンバーが中心に、後輩女性社員を支えたいという思いで産休・育休を経験した社員や役職を持つ社員なども積極的に参加してくれています。
小杉:さまざまなバックグラウンドを持つ幅広い年代の女性社員の方々と交流できるので、入社早々新たなネットワークができてとてもありがたかったです。富家さんが運営として動いてくださることが多いのですが、私もメンバーの1人として事務作業などを手伝っています。
──そもそも技術系女性交流会を立ち上げようと思ったきっかけを教えてください。
富家:これは当社に限ったことではありませんが、技術職はいまだに男性社員に比べ、女性社員が少ない傾向にあります。当社でも私の所属する部署は私が初の女性社員でしたし、そういった部署が少なくないです。つまり女性社員が各部署に点在する形になってしまうので、自然発生的な女性コミュニティがなかなか作れなかったり、仮に作れたとしてもかなり分散的になったりします。
そこで技術系の女性社員を集めた交流会を立ち上げることで、ロールモデルの共有の場やちょっとした悩み事を相談できる場が作れればいいなと思い、立ち上げを決意しました。
──入社して1年で立ち上げを決意されるとはすばらしいですね。
富家:風土改革プロジェクトという存在がすでにあったからこそ、挑戦しやすかった部分もあります。会社も風土改革を長期的な目線で意識しているので、「挑戦してもプラスにしかならない」と感じ、まずは自組織内に交流会の開催を提案しました。
その後は社内SNSなどを活用したり、新入社員に声をかけたりしてメンバーを集めていきました。業務との両立という観点では、私の部署は自身の工数の1割を風土改革プロジェクトの取り組みに活用してもよいことになっていたので、その範囲で活動しています。
モビリティ業界の「100年に一度の変革」に挑む。CASEの最前線の若手エンジニア

──就職活動の軸や入社の決め手を教えてください。
富家:モビリティ業界では今、100年に一度の改革として「CASE」という技術トレンドがあります。私は学生時代サイバーセキュリティを専門に研究していたこともあり、CASEの「C」にあたる「Connected」に興味がありました。
クルマにさまざまな機器がつながることによって、機能がどんどん増えていって可能性が広がることに期待し、「この変革を作る側になりたい」という思いから入社を決めました。
小杉:私は「ものづくりを通じて世界をよくしたい」「成長につながる環境がある場所で働きたい」という思いで就職活動をしておりましたが、中でもパナソニック オートモーティブシステムズに入社を決めたのは、働いている方々の印象の柔らかさに心を奪われたからです。面接でも候補者のことをよく知ろうと穏やかに対応してくださいました。
この印象は入社後も変わらず、若手の意見にも親身に耳を傾けてくれる上司・先輩ばかりです。
──現在はどんなお仕事をしているのですか?
富家:私は開発本部プラットフォーム開発センター、セキュリティ開発部の開発2課で車載機器開発の際に欠かせない「脅威分析」の自動化を行っています。クルマがさまざまな機器と「つながる」時代になった今、クルマを狙ったサイバー攻撃などのセキュリティ脅威に対するリスクは年々高まる一方です。そこで開発段階でセキュリティ的に問題がないか検査するためのツールを開発しています。
仕事をする上でとくに大切にしていることは、お客さまにとってよい製品を作ること。技術者の視点だと個々の技術のすばらしさに目が向きがちですが、それだけではなく、実際に使用するお客さまがどう感じるかを常に忘れずに開発に臨んでいます。
小杉:私は開発本部統合制御システム開発センター、デバイス開発部の映像ソリューション開発課でクルマの安心・安全を支えるカメラの評価技術の開発に携わっています。
車載カメラは、夜道の暗い状況や太陽光が映り込むような明るい状況でも、人やクルマなどの被写体がはっきり映る性能が要求されるため、さまざまな照度条件での画質評価が必要で、私は屋内実験環境でその評価を自動化し、より効率的に行う手法を開発しています。
仕事をする上で大切にしていることは、「素直さ」です。まだ入社したばかりということもあり、上司や先輩がいろいろなことを教えてくれたり、気にかけてくれたりします。そのサポートを無駄にしないためにも、積極的に知識を吸収するよう心がけています。
相談できる人が見つかる場所。技術系女性交流会が導く部署や世代を超えたネットワーク

──入社してみて、女性の働きやすさについてどう感じましたか?
小杉:私の同期も技術系新入社員の女性の割合が少なかったため、入社してすぐに「技術系女性交流会という団体があるよ」と声をかけていただき、富家さんをはじめ入社2年目の女性社員の方々と顔合わせをさせていただけたので、すごく心強かったです。
また私の働く部署も男性が多いのですが、上司の配慮もあり、働きにくさを感じることはありません。当社では入社1〜2年の間「メンター制度」があり、私の場合は上司が「同性のメンターの方がよいだろう」と判断し、隣の部署の女性の先輩社員をメンターにつけてくれました。
また、「生理休暇制度」なども取得しやすい環境が整っています。男性上司に詳しいことを伝えなくても勤怠システムに入力するだけで気軽に休暇が取れるので、そういった配慮からも当社が女性社員を大切にしている様子が伺えます。
富家:業界全体として女性の人数が少ないという課題はありますが、当社では女性社員が能力を最大限引き出せるよう、サポートする姿勢が感じられます。
──技術系女性交流会では日頃どのような会話をするのでしょうか?
富家:「産休・育休制度」「昇給制度」など1つのテーマに絞って話をすることもあれば、雑談という形でテーマを決めずに会話することもあります。こういったタイミングでないと聞けないこともたくさんあるので、先輩方の話が聞けてありがたいです。
小杉:産休・育休制度は働く女性にとって気になる制度の1つだと思います。実際に休暇を取得した先輩方のお話を聞けたことで働き方の選択肢が広がりました。また雑談の中では「給与の使い道」について相談したことも。NISAなどの活用方法についても先輩方の話が聞けて、非常に参考になりました。
──「お茶会」以外にはどのような取り組みを行っていますか。
富家:希望があった女性社員同士の1on1(1対1でのコミュニケーション)やリアルイベントも行っています。私自身は新入社員との1on1を行うようにしていますし、そのほか交流会に参加されている方同士の1on1もあります。
リアルイベントは当社の拠点が横浜と大阪に分かれているので、それぞれの拠点で集まって食事会などを実施したり、多くの社員が1つの拠点に集まるタイミングで対面での交流会を実施したりしています。
──発足から2年足らずですが、何か変化を実感していますか?
富家:女性社員同士の団結力は高まったのではないかと感じています。実際、アンケートを実施したことがあるのですが、「業務上では知り合えない人とも話せた」「困った時に相談できる人が見つかった」などうれしい声が聞こえてきました。
小杉:私自身この交流会がなければ、女性社員とのつながりが同期だけにとどまっていたと思います。この交流会のおかげで、多くの部署の先輩方ともつながりが持てるようになったので、非常に感謝しています。
技術系女性交流会の先に描く、未来のありたい姿

──そのほか、当社の魅力について教えてください。
小杉:若手でもメインの業務を任されるところ、業務以外にも幅広い活動に携われるところに大きな魅力を感じています。モビリティ業界が変革期にあるからこそ、多様な意見を取り入れて変化していく必要があり、若手も挑戦しやすい環境です。
その上で有給も取りやすいので、ワーク・ライフ・バランスも充実させることができると感じています。
富家:連続して5日間有給を取得することもできるので、前後の土日と合わせて9連休取得して旅行に行く人もいます。私も「会社の外でも多様な経験をしてほしい」と上司に言われたことがありました。
また仕事の裁量の広さには、驚きました。配属当初から1つの機能を任されて、人の力を借りながらも自分の手で仕事を進められることにワクワクしました。「若手にもチャンスをくれる会社だな」と思ったことをよく覚えています。
──技術系女性交流会としての今後の展望を教えてください。
富家:現状、女性が理系の学部に進むことや技術者になることには、心理的・物理的ハードルがあると感じています。私自身、「理系科目では女性は男性に勝てない」「女性なのに、理系に進むのって珍しいね」と他人から言われ、進学のタイミングで思い悩んだことがありました。
だからこそ技術系女性交流会の取り組みを通じて、理系に進もうと考えている女性学生の方やその周囲の方に「私たちはここにいるよ!」と伝え、彼女たちが理不尽に思い悩むことなく自分の選びたい道を選べるようになったらいいなと思っています。
小杉:最終的には“女性の”技術者という括りがなくなるといいなとは思います。今こうして技術系女性交流会を行っているのも、技術系の女性社員が少ないからこそ。いつかは男性と同じように、このような取り組みをしなくても、マイノリティである不安を感じず、性別を意識することがないくらい当たり前になったらいいなと思います。
まずは第一歩として、女性の技術者が増えるべく学生向けの会社説明会に出席させてもらうなど、小さなお手伝いをしていきたいです。
──最後にご自身の展望を教えてください。
小杉:当社には男女関係なく優秀な社員が数多くいますので、先輩方を見習って自身のスキルを磨いていきたいです。そして、いずれは私もロールモデルになれるように成長していきたいと思っています。
富家:まずはセキュリティエンジニアとして成長し、お客さまのお役に立つ存在になっていきたいです。また、先輩方の働きぶりを参考に自身の技術力を高めることはもちろん、周囲の人を巻き込んで大きなことを成し遂げられる存在になっていきたいです。
他のインタビューを見る
-
澤井 宏和
品質管理・環境
2022年キャリア入社 -
鈴木 美蘭
製造
2022年高卒入社 -
雨宮 瑞希
ひと研究(データアナリスト・ソフトウェア)
2021年新卒入社 -
スー ヅーシャン
機構メカニズム設計開発
2022年新卒入社 -
今井 裕一郎
品質管理・環境
2020年新卒入社 -
増田 莉子
経理
2019年新卒入社 -
大谷 壮
製造
2020年高卒入社 -
東山 知彦
ソフトウェア設計開発
2022年キャリア入社 -
馮 少奇
モビリティサービス新規事業開発
2022年キャリア入社 -
松谷 眞克
PM(プロジェクトマネジメント)
2021年キャリア入社 -
栗山 直之
機構メカニズム設計開発
2019年新卒入社 -
小笠原 友恵
DX(データマネジメント/データサイエンティスト)
2024年キャリア入社 -
澤井 駆
情報システム
2020年新卒入社 -
福井 由紀子
ソフトウェア設計開発
2016年 社内公募制度にて転籍 -
八重垣 稜佑
品質管理・環境
2019年新卒入社 -
趙 健淙(Jerry)
ICT(ソフトウエア・クラウド)
2017年新卒入社 -
楠 葵衣
生産技術
2022年高専卒入社 -
杉本 大翔
生産技術
2020年高専卒入社 -
植林 恭子
品質管理・環境
2009年高専卒入社 -
冷水 柊生
生産管理
2022年高卒入社 -
浦添 和哉
AI
2020年新卒入社 -
中野 久幹
AI
2019年新卒入社 -
石井 攻
ICT(セキュリティ)
2018年新卒入社 -
和泉 洸史朗
品質管理・環境
2019年高専卒入社 -
高橋 勇人
ソフトウェア設計開発
2019年新卒入社 -
高島 綾
調達
2022年新卒入社 -
猪狩 修平
電気設計開発
2017年キャリア入社 -
奥田 幹也
営業
2020年新卒入社 -
岩佐 惇平
電気設計開発
2021年新卒入社 -
基村 友希
機構メカニズム設計開発
2009年 三洋電機株式会社
(現パナソニックグループ)入社 -
佐々木 薫
人事
2019年新卒入社 -
上田 尚弥
ソフトウェア設計開発
2019年新卒入社 -
水田 健人
ICT(ソフトウエア・クラウド)
2019年新卒入社 -
副業でパワーアップ:業務の垣根を越えて得る、多くの刺激と気づき
※当社企業サイトに遷移
-
副業でパワーアップ:本業に向き合う姿勢も、アグレッシブに
※当社企業サイトに遷移
-
副業でパワーアップ:経営者の視点で、コスト意識が向上
※当社企業サイトに遷移
-
業務時間の最大15%を新たなチャレンジに
-
プレミアムな休暇の過ごし方
※当社企業サイトに遷移
-
今の自分にとってベストな働き方を選択
※当社企業サイトに遷移
-
多様性は方向性や解決策を見出す糸口
※当社企業サイトに遷移
-
子どもたちのより良い未来のために
※当社企業サイトに遷移
-
障がいを越えて「音のある世界」にチャレンジ
※当社企業サイトに遷移