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事例紹介インタビュー

快適で退屈しない「家」のような空間に。車載組み込みAI技術でめざすモビリティの未来

中野 久幹

車載システムアーキテクチャ開発室
AI技術課 AI
2019年新卒入社

新卒入社技術系AI

パナソニックオートモーティブシステムズは、社員一人ひとりの成長と自律的なキャリア形成を支援するため、さまざまな人事制度や研修プログラムを整えています。加えて、各部門でも担当事業や専門性に沿った独自のキャリア支援を行っています。

今回は、2019年新卒入社 中野久幹さんへのインタビューしました。2019年にパナソニックオートモーティブ&インダストリアルシステムズ(現・パナソニック オートモーティブシステムズ)に新卒入社した中野 久幹。現在は車載システムの組み込みAI技術の研究開発に携わり、より快適な車内空間の実現をめざしています。最新技術に向き合う、仕事のおもしろさについて語ります。

車中の移動体験をいかに快適に向上させるか。車載AIの実装に向け研究開発に取り組む

車載システムアーキテクチャ開発室のAI技術課に所属しており、車載AIの実装に向けた研究開発に取り組んでいます。

「私たちのミッションは、車載機器にPCやクラウド上で開発されているAI機能を実装することです。車載向けの組み込みAIでは、計算リソースの限界が最大のネックとなるため、限られた環境の中でどのようにして、高精度かつ高速で動くAIを実装できるか。

とくに重要となるのが、AIモデルの軽量化です。しかし、この過程で精度劣化等が生じやすいのが課題で、日々、研究開発を行っています」

ターゲットとしている車載機器は、車室内インフォテインメントや先進運転支援システム。インフォテインメントとは、インフォメーション(情報)とエンターテインメント(娯楽)を合わせた造語で、車中の移動体験を向上させるサービスです。

この新しいサービスに重要となるのがAI技術。AI技術を投入することで、車内でどんなことが実現可能となるのか、その可能性についてこう語ります。

「『楽しみながら移動する家』のようなイメージで、車内を快適にするサービスを考えています。たとえば快適性や安全性という点では、AI技術によって乗車した人の表情を読み取り、最適なサービスを提供する研究が始まっています。

ドライバーが眠そうだったら起こすようにしたり、後部座席の子どもの体調が悪そうだったら知らせたり。あるいは停車中でも車中に残った人の体温を監視して熱中症を防ぐなど、乗員の身体の健康状態を把握するようなことが考えられています。

また、先進運転支援システムでは、周辺環境の監視システムやドライバーの代わりに自動運転するシステムなどに、AI技術の適用が考えられ、研究開発が進んでいます」

現在、中野は若手ながらもチームの重要な役割を担っています。

「現在チームは10名、AI組み込み先の車載機器のメーカー毎に分かれますが、その中でも共通化する部分は、ノウハウを共有するなど、連携して仕事をしています。

チームは話しやすい雰囲気があって、困っていることや無理なことは正直に伝えることで、相談にのってくれたり、それが課題解決につながったり。『素直に、正直に』はいつも心がけて対応していますね」

未知のAI技術を一から学んで、組み込みAIエンジニアとして大きく成長

大学時代は理工学部で画像処理技術を学び、所属した研究室では、さまざまな分野の研究を行うメンバーが集まり、たくさんの刺激を受けました。

「自分の専門外の研究を行っている人の話が聞けて、おもしろい研究室だったんです。だから就職活動の軸として、さまざまな分野の人が集まっている会社がいいなと。そこで総合電機メーカーであれば、幅広い製品を扱っていて、かつ人も多いのでおもしろそうだと、志望しました。

決め手となったのは面談で、とある質問に対して、自分が思ったことをそのまま喋ってしまったんです。いま考えると失礼な返答だと思うのですが、技術の方が『普通そう答えるよね』と共感してくれて。『正直に話して大丈夫な会社なんだ』と、それが決め手となって入社を決意しました」

入社後は、カメラモニタリングシステムの組込みソフト開発を手がけることに。画像処理技術だけでなく、ソフトウェア開発全般の知識と技術を深めることができたと語ります。

転機になったのは、車載システムアーキテクチャ開発室へ異動になったことで、未知のAI技術開発に関わるチャンスが訪れました。

「AIに関する知識がほとんどない状態からスタートしたため、最初は苦労しました。単純なプログラミングだけでなく、組み込み側の制約も考える必要があったり、普段プログラミング言語はPythonなどを主に使用していますが、CやC++等の知識も必要だったり。学ぶことはたくさんありましたね。

社内の勉強会や経験者にサポートしてもらうことで、基礎知識を習得。異動して1年後くらいからは組み込みAI開発に携わることになりました」

とくに印象に残っていることとして、AI関連の資格であるG検定とE資格を取得したことを挙げます。

「資格取得は自分自身の技術的な成長を実感する瞬間でしたね。これらの資格を持っていることで、AI組み込み技術者としての自信がつきました。

AI技術は日々進化しているため、常にアンテナを高く持ち、新しい知識を吸収し続ける必要があります。これからも学び続け、それを開発に活かしていきたいですね」  

先進的なAI機能を組み込むことで、より快適で安全な運転環境の実現に貢献していく

最先端のAI技術を車載機器に適応させることは簡単ではありません。新しい挑戦においては、未知の問題に立ち向かうことが多々あります。

「とくに印象的だったのが、主流であったAI開発フレームワークであるTensorFlowを最近台頭してきたPyTorchへ移行するプロジェクト。ある組み込み機器ではPyTorchのモデルで動かしたことがなく、新しい組み合わせによる課題が出てきました。

ドキュメント上ではAIモデルが変換できるはずなのに、想定外に変換できず、未知のエラーが発生しました。この問題を解決するために、細かいバージョンの確認やモデルを可視化するツールを用いて、粘り強く開発を行った結果、新規開発プロセスの実現に成功しました。

その翌年、商品開発の部署からこのプロセスを使用したいという依頼がきて、開発したプロセスが無事に適用され、商品開発に貢献することができました」

ときには課題に直面し、解決策が見つからずに途方に暮れることも。しかし、そのような状況でも、チームで協力していくことで問題解決にたどり着くことも多いと言います。

「他のメンバーも、さまざまな機器に対するAIの組み込みを行っているため、『こういう現象が起きたんだけど、どうすればいいか?』と聞けば、原因や対処法についてのアドバイスをもらうことができます。

まったく新しい分野ではありますが、チームで連携することでノウハウの共有が可能に。開発のスピードアップに繋がっています」

最新の技術に向き合う、この仕事のおもしろさについて、こう語ります。

「正直に言いますと、運転が苦手で、そもそも自動車を所有していないため、私はペーパードライバーなんですが、将来的に自動運転技術とAI技術が搭載された自動車が世に登場すれば、安心して乗車することができるようになるでしょう。そうなれば、運転に集中しなくとも移動を楽しむことができる。

だから、現在携わっている仕事は、たくさんの人や社会に大きなメリットをもたらしてくれます。より安全で快適な運転環境の実現に貢献できることは、技術者としては大きな喜びですね」

移動手段ではなく「家」にいるような空間に。AIがもたらす、モビリティの未来

入社の決め手の一つとなった社内の雰囲気は、いまも変わらず、風通しが良いと言います。

「上司が『困ったら声をかけていいよ』と言ってくれているので、課題に対する方針が定まらない場合などは、気軽に相談できてありがたいですね。

また、知識や技術を持っているメンバーが多く、おたがいに助け合いながら、切磋琢磨することで、未経験の人でも数年で資格が取れるようなレベルまで成長できます。学んだことを共有し合い、おたがいに高め合う文化があって、私も多くのことを学び、成長することができました。

アイデアを自由に発信できたり、新しいことに挑戦することが奨励されたり。個々の技術者を尊重する雰囲気があって、それが新しい技術開発の原動力となっています」

良好な雰囲気の職場のなかで、こう成長していきたいと語ります。

「めざすのはAI技術を駆使して、車載システムの可能性を広げ、エンドユーザーに新たな価値を提供すること。先進的なAI機能を組み込むことは、技術的なおもしろさだけでなく、実際に人々の生活がどう変わるかを考えることができる点で魅力的です」

とはいえ、エンドユーザーが本当に欲しいものが何かを探るのは難しいケースも。ニーズを深く理解し、それを技術開発に反映させることの重要性を説きます。

「AIを活用した商品開発でも、AI機能の組み込みでも、エンドユーザーの視点や求めるものを意識して開発を進める必要があり、ユーザーエクスペリエンス(UX)の視点を取り入れています。私はUXの考え方を学ぶため、社内での活動にも積極的に参加しています。

その活動の流れのなかで、人間中心デザイン(HCD)基礎検定も取得しました。研究開発においては外部からの評価も重要となるため、自分の技術力を客観的に評価し、さらなる知識を深めています」

AIは新しい技術ゆえに大変なことも多いですが、攻略できたときはおもしろみを感じると中野は言います。そんなAI技術を攻略した先の夢について、こう語ります。

「私の夢は、モビリティの未来の創造です。いまは自動車での移動時間を煩わしく感じてしまうのですが、自分の家は安全で娯楽があって退屈することがありません。家にいるような空間に車内をすることができたら。そんな未来にワクワクします」

自動運転技術とAI技術がもたらす、モビリティの未来。夢を現実にすべく、AI技術に立ち向かう中野の挑戦は、新たな未来を切り拓いていくことでしょう。

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※所属・内容はインタビュー当時のものです。

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