ヒトの心を大切にした、ものやサービスをつくり出したい。
雨宮 瑞希
ハードウェア・デバイス(SoC)
2021年新卒入社
パナソニックオートモーティブシステムズは、社員一人ひとりの成長と自律的なキャリア形成を支援するため、さまざまな人事制度や研修プログラムを整えています。
加えて、各部門でも担当事業や専門性に沿った独自のキャリア支援を行っています。
今回は、2021年新卒入社 雨宮 瑞希さんへのインタビューしました。
小さい頃から工作が好きで、いつか自分のつくったものを売りたいと雨宮瑞希は考えていた。ただ、雨宮が少し他の人と違ったのは、そこからさらに踏み込んで「何でこの商品が選ばれるんだろう?」というところにまで興味を抱くようになったこと。きっかけは、小学生の時に流行った消しゴム判子。自分の消しゴム判子の方が上手につくれているのに、あの人の消しゴム判子の方に人気が集まる――なぜだろう。それが最初にヒトの心に興味を抱くようになった始まりだ。それ以来、ヒトの気持ちや感情とものの間に生じる数値化できない関係性が気になって明確にしたかった。
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幼少の頃の思いを突き止めたくて、大学に進学する時は「デザイン」「人間の心理」「工学」の3つを掛けあわせた研究ができる大学を選んだ。そして、たどりついたのが「感性工学」とよばれる学問。感性工学は、ヒトの心によりそったものをつくることを考える。「分かりやすいものでいうと、夏の風物詩の風鈴がそうです。風鈴って、別にエアコンみたいに冷たい風が出るわけじゃないけど、あのチリンチリンと鳴る音で涼しい気分に浸れるじゃないですか。そういうものを研究するんです」。どうやったらヒトの喜ぶものがつくれるのかを研究する日々。たのしくて仕方がなかった。そこからさらに探究心が増して、感性工学デザインの研究室にも顔を出して勉強した。大学院は感性計測を専門にしている研究室に所属。ヒトの生体反応からヒトが今どう思っているのかを推定することに没頭した。
就職活動では、ヒトの心を重視したモノづくりをしているメーカーを中心に回った。電子版の新聞で「感性工学」をキーワードに検索し、ヒットした企業について調べていった。いくつかピックアップして受けた企業のなかでどこにするか、さまざまな条件を並べて考えてみたが、そう簡単に正解が出るものではない。しかし、大事なのは入った会社で自分が何をするかだ。悩んだ末、雨宮は最終的には占い師のタロットにゆだねた。その結果がパナソニックだった。「決める方法は、占いでもコイントスでも何でもよかったんです。まずは方向を決めて、そこからどう行動するかを考える方が大事なんじゃないかって思ったんです」。まずやってみる。それが雨宮の信条だ。世の中は、やってみなければ分からないことばかり。だからとにかく迷ったら飛び込んでみる。「たらればを考え出したらきりがないです。今はパナソニックでとてもたのしく働いているので、あの時の占い師に感謝しています」。
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入社し、新入社員研修を受けてすぐにもかかわらず、好奇心旺盛な雨宮は同期の2人を誘ってパナソニックグループの社内起業家育成プログラム『BOOST CONTEST』に思い出づくりも兼ねて応募した。雨宮はそこで感情センシング技術を使って発達障がいのある子どもと親をつなげるアプリを提案。子どもの感情を可視化することでコミュニケーションが円滑になるようにという想いから開発したアプリだった。52組のチームが応募したなか、雨宮のチームは見事グランプリを獲得。「大変でしたけど、グランプリは本当にうれしかった。これを機会に配属先でも、いろんなことにどんどん挑戦していこうって思いました」。その後、このアプリは新事業推進室で社内複業として取り組むことが認められた。
現在、雨宮はヒトの認知メカニズムに関する研究をしている。クルマの事故は7割以上がヒトのミスによって発生する。そのため自動ブレーキなどの先進運転システムによって事故を削減するアプローチが主流になっている。ところが、雨宮のプロジェクトではヒトのメカニズムを研究し、そもそもなぜミスが発生するのかを明らかにすることで適切に介入し、ヒト由来の事故を減らせないかという研究を行っている。「ヒトの研究がしたかったので、やりたかった研究に携われている今が、たのしくてしょうがないです」。
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合理的なことは機械がある程度できる時代だからこそ、不要と言われがちなヒトの非合理的な部分に目を向ける必要があるのではないか...と雨宮は考える。会社の仕事でも判断に感情が混ざるとよくないと耳にする。しかし、そのヒトの感情こそが我々ヒトのいちばんの拠り所になるのではないか。感情などヒトの非合理的な部分は、ヒトがこれまで繁栄していく過程で身に付けたものであり、これからもヒトがヒトらしくあるために必要なものなのではないかと雨宮は考える。雨宮の夢は、ヒトの非合理的な部分を大切にした新しい文化につながるようなものやサービスをつくること。「ヒトについて学んでいくなかで自分がやっていることに意味なんかないんじゃないかと思うこともありますが、それでも何か自分の思う未来に向けてあがいていきたいと思っています」。雨宮の挑戦は、まだ始まったばかりだ。
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