世の中のあらゆる車両に
自分が開発した機能を搭載したい。
上田 尚弥
HMIシステムズ事業部
事業・商品系 ソフトウェア設計
2019年新卒入社
業務内容
設計として、どんなお仕事を担当していますか?
私が設計を担当しているのは、量産製品のソフトウェアです。さまざまな自動車部品がある中で、ディスプレイ搭載製品のソフトウェア設計を担当しています。具体例を挙げると、液晶の速度メーターやバックミラーなどですね。最近の車は、あらゆる情報がデジタルでディスプレイに表示されるようになってきており、ドライバーが直接操作する製品から、後部座席に座る人が使う製品まで、さまざまな製品があります。
そのなかで、上田さんの役割を教えてください。
ソフトウェア設計といっても、一人で作業を行うわけではありません。設計を担当する機能別にチームが分かれており、チームで連携しながら作業を行っています。各チームが開発した機能を統合し、最終的にソフトウェアとして完成させるイメージです。ソフトウェア設計の一部を外部に委託するケースもあり、委託先のチームのマネジメントも大事な業務の一つになっています。
その中で、私は車載部品として欠かすことができない、他の部品との通信や故障診断の機能を開発しています。一担当者として工程の一部を担うこともありますし、機能リーダーとして責任を持って機能開発を推し進めることもあります。
ステークホルダー(利害関係者)が多く、互いに意思疎通しながらプロジェクトを進めていく難しさはありますね。たとえば、何かしらのバグ(不具合)が発生した場合に、自分のチームが担当した箇所のバグとは限りません。他チームのバグがこちらの機能に影響を及ぼす可能性もあるわけです。ですから、チーム間の連携ができていないと、きちんとした製品には仕上がりません。
これまでに印象に残ったお仕事は?
ディスプレイコントローラーの開発が最も印象深いですね。私が手がけたディスプレイコントローラーは、高級車の後部座席に座った方が座席を倒したり音楽を聴いたりといった操作をディスプレイで行えるような製品です。今の部署に配属されて初めて本格的に関わったプロジェクトで、ステークホルダーを把握しきれないままスタートしたために、多方面にご迷惑をおかけすることになった苦い想い出でもあります。
それでも周囲のあたたかいサポートを受けながら仕事を進めていき、納期の前日には顧客から指定された試験を全て無事にクリアさせることができました。その後実際に完成品が搭載されている車両を体験する機会があり、自分が関わった製品が形になり実際に提供されていること、ユーザーにとって非常に使いやすい製品に仕上がったことを体感でき、ここまでのすべての努力が報われた気がしました。大変ではありましたが、自己成長につながったプロジェクトとして記憶の中にしっかり刻まれましたね。
ワークスタイル
職場環境や雰囲気は、どんな感じですか?
働く場所に関係なく仕事ができる環境が整っていて助かります。実機を使ったソフトウェアテストを行うとき以外は在宅勤務が多いのですが、在宅勤務であっても、出社しているときと同様に必要な人と必要なときにコミュニケーションが取れる環境にあり、何も不都合はありません。個人の裁量で働く場所や働き方の緩急を決められることで、精神的にも落ち着いて仕事ができる気がします。
また、パナソニック オートモーティブシステムズでは2022年に社外副業を認める制度が新設されました。実は私、本格的にジャグリングをやっていて全国大会への出場経験もあるのですが、自分のプロモーションビデオを制作したことがきっかけで動画編集の仕事が舞い込み、最近副業として活動を始めました。会社の仕事とは別に、自分の興味のあることで自己実現できるチャンスがもらえるのはありがたいことです。先日、会社でも担当製品の訴求動画を制作しました。偶然ではありますが、社外副業のスキルが会社の仕事に直接的に活きているなと感じています。
キャリア形成
仕事で役立ったスキルや、入社後に身に付けたスキルを教えてください。
私が今仕事で使っているスキルは、自動車内部の通信・故障診断に関するスキル、品質担保のための試験に関するスキル等、大半が入社後に身につけたものですね。車業界は特殊なスキルを多く必要とする業界ですので、配属後に先輩社員からOJT(On the Job Training)で直接指導してもらった上記のようなスキルが一番役に立っています。また、業務に必要なOff-JT(Off-The-Job Training)研修は希望すれば容易に受講できる環境にあります。そういう意味では、制度面も含め恵まれた教育環境にあると言えます。
これから頑張りたいことは何ですか?
将来的にこの仕事を通して今以上に大きく社会に貢献していきたいので、プロジェクトリーダーの立ち位置を目指していく必要があると思っています。そのためにも、今、目の前にある業務についてさらに理解を深め、プロジェクトの流れや守るべきルール、制約事項などを把握し、マネージメントスキルに磨きをかけていく必要があります。
就職活動
パナソニック オートモーティブシステムズへの入社を決めた理由を教えてください。
大学時代は毎日原付バイクで通学をしていたのですが、ある日、年配の方が運転する車がT字路に突っ込んできました。直進の私が優先にも関わらずこちらを一切確認しないままでした。私が事前に危険を察知したから事故を避けられたのですが、衝突事故が起こってもおかしくない状況でした。
似たような体験はこれ以外に何度もありましたし、自分自身も交通事故に遭い、左腕を手術したこともあります。こうした経験から、どんなに事故をなくす努力を人間に課したところで限界があると考えるようになり、人々の安心安全に寄与できるようなモノづくりに携わりたいという思いを強くしていったのです。
ですから、就職活動は自動車関係の会社を中心に訪問していました。自動車メーカーも検討しましたが、そこで開発した機能はその自動車メーカーのものにしかなりません。もしパナソニック オートモーティブシステムズで素晴らしい機能を開発できたら、世の中のあらゆる車両に搭載されるかもしれない・・・。そんな風に考えたら夢が広がりますよね。インターンを通じて実際に当社の雰囲気を肌で感じ、ここなら夢の実現に向けて良いスタートが切れると確信しました。
学生時代にやっておいてよかったと思うことを教えてください。
就職活動の際に、自分の人生をしっかり振り返る時間を設けたことです。小さいころ、大人になったら何になりたかったか、中学・高校時代はどんなことを考えながら過ごしていたか、を思い出してみて、その上でどこで働くかを決めたことで、後悔のない選択ができたと思っています。「自分の人生の棚卸し」、お勧めです。
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