社員紹介

「未知に、駆け出せ。」で世界一に挑戦する組織へ

大橋 智加、田中 希実

チーフ・ヒューマン・リソース・オフィサー(CHRO)、人事

社内公募制度人事制度事務系人事

パナソニックオートモーティブシステムズは、社員一人ひとりの成長と自律的なキャリア形成を支援するため、さまざまな人事制度や研修プログラムを整えています。
加えて、各部門でも担当事業や専門性に沿った独自のキャリア支援を行っています。

今回は、大橋智加さん、田中希実さんへのインタビューしました。100年に一度の変革期を迎えているモビリティ業界で、それ呼応するように変化するパナソニック オートモーティブシステムズ。「未知に、駆け出せ。」というコンセプトを胸にモビリティにまだ見ぬ新しい価値を見出すべく奔走しています。CHROの大橋と採用担当の田中が語る、パナソニック オートモーティブシステムズの新しい姿とは。

グループから飛び立つ決意──2万人でめざす「移ごこち」革命

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──まずはパナソニック オートモーティブシステムズとはどんな会社か教えてください。

田中:当社は“世界一の「移ごこちデザイン」カンパニー”をめざしている会社です。「移ごこち」とは、誰もがここちよく移動できる世の中にしたい、という思いを込めて移動の「移」を使った造語になります。つまり単に自動車の部品やシステムを提供するのではなく、移動する時間そのものに快適さや安心・安全を感じていただくことをめざしています。

事業内容としては、車内の快適性を高めるコックピット周りのシステム開発に注力しています。IVIと呼ばれる車載インフォテインメントやヘッドアップディスプレイ、アクティブノイズキャンセリングなどの製品を通じて、車内のここちよい空間をデザインしており、中でもIVI技術ではグローバルトップクラスのシェアを誇っています。現在はグローバル全体で約2万人の仲間と共に、国内外の主要なカーメーカーと幅広く事業を展開しています。

──100年に一度の変革期と言われるモビリティ業界ですが、現在の状況について教えてください。

田中:モビリティ業界の100年に一度の大変革期というのは、現状の延長線上にある進化ではありません。自動車というプロダクトが技術的な要素から変わっていき、ハードとソフトの両面から新しいフェーズに突入しています。とくに現在のメガトレンドはソフトウェア化、すなわちSDV(※1)化です。

当社はグローバルに事業を拡大し2035年には世界No.1のSDVイネーブラー(enabler=成功を可能にする人・後援者)となって、コックピットHPC(※2)事業で売上高1兆円をめざしています。

──そうした変革に向けて、御社自体も大きく変わっていると聞きました。具体的には、どのように変化しているのでしょうか。

大橋:はい。業界全体が変わっていく中で、当社も自らさまざまな変革を起こしています。まず大きな変化が資本構成の変更です。具体的には、パナソニックグループの一事業会社であったところから、2024年12月に米国の投資ファンドであるApollo Global Managementと戦略的パートナーシップを締結しました。

これにより意思決定のプロセスがシンプルになり、経営スピードが向上しています。現在は将来的な上場を視野に入れ、より成長していく大きな変化のフェーズにあります。

──その中で御社の強みについて教えてください。

大橋:当社の強みは3つあります。まずは、ルーツであるパナソニックグループ時代から培ってきたハードウェアのものづくり力です。さらに業界変化の中でますます必要とされるソフトウェアの知見やノウハウ、人員も強化し、トータルのものづくり力が向上しています。

次に、お客さまとの関係性です。当社の車載事業としてはおよそ80年前に開発したカーラジオから始まりました。この長い歴史の中で、お客さまと培ってきた強いリレーションが特長です。

そして、“人”です。会社に対するロイヤリティの高い人材が集まっていると感じています。また、直近でも従業員意識調査のスコアも年々高まっています。

※1 Software Defined Vehicleの略称。ソフトウェアによって機能や価値を定義・更新できる自動車を指し、購入後もアップデートにより新たな機能を追加できる

※2 High Performance Computingの略称。SDV化が進む中で自動車のアーキテクチャがソフトウェアを中心に、CDC(コックピットドメインコントローラー)を経て、車載のセンサーやアクチュエーターとクラウドの双方と連携する統合HPC(高性能コンピュータ)に進化

独立をきっかけにMVVを刷新。「世界一」への志が生んだ新たな企業文化

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──2024年にミッション・ビジョン・バリュー(MVV)が刷新されたと聞きました。まずはその概要についてお聞かせください。

田中:当社のミッションは“一人ひとりのより良い暮らしの実現のため、持続可能なモビリティ社会を創造する”ことです。そして、そのミッションの実現に向けて2040年に私たちがめざす姿と提供価値として定めたビジョンが“世界一の「移ごこちデザイン」カンパニー”です。洋服の着心地や寝具の寝心地のように、移動に「ここちよさ」を感じていただきたいという思いを込めています。

また、それらを達成するためのバリュー、すなわち行動指針として「誠意」「チームワーク」「適応力」「挑戦」「生産性」の5つを設定しています。

大橋:MVV刷新の一番大きなきっかけは、パナソニックグループから独立するタイミングであったことです。当社がこれまで大切にしてきたことはもちろん、今後より重要になるであろう視点も加えながら、深く議論して決定しました。

──ビジョンを実現していくためには何が必要だと考えていますか。

田中:社員が一丸となって移動の可能性を広げていくことが重要だと思っています。そのためにはまず、社員一人ひとりが5つのバリューを最大限発揮することが重要です。

加えて、これから仲間になっていただく皆さんの新たな視点も重要です。私たちが培ってきたノウハウに新たな視点が入ることで、まだ見ぬ移動のここちよさ、そして新しい体験価値を創出できると考えています。

大橋:私は、“世界一の「移ごこちデザイン」カンパニー”の世界一というところがもっとも重要なポイントだと思っています。世界一をめざすということは、単に「お客さまのニーズに応える」とか、「収益を上げる」という考えだけでは足りません。当社の創業者である松下 幸之助の経営理念にもある「世界文化の進展に寄与する」という言葉のように、私たち自身が文化を変えていかなければならないのです。

実際、他業種で世界一といわれるグローバル企業を見ていても、高い視座で物事を考え、新しい文化を創出している企業が、結果的に世の中に受け入れられているように感じます。私たちもモビリティ業界の中で高い視座を持ち、役職や職種に関係なく、ともに世界一をめざして業務に取り組んでいくことが大切だと思っています。

「未知に、駆け出せ。」に込めた思いとは

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──ビジョン実現に向けたコンセプトである「未知に、駆け出せ。」に込めたメッセージについて教えてください。

大橋:ビジョンの実現に向けて、バリューを最大限発揮するためのエンジンとして、2025年4月に「未知に、駆け出せ」というコンセプトを発信しました。「未知」には、未来志向、グローバル、今までにないこと、「駆け出せ」には、自主性、スピード感、ワクワク感という思いが込められています。

これまでも業界が大きく変化する中で、お客さまに対して新しいものを提供し、価値を高める活動を地道にやってきましたが、これからは従来の発想にはなかったものにも挑戦していくことが必要です。だからこそ「未知」という言葉がすごく大事なポイントなんです。

──このコンセプトが生まれてから、どのような変化が見え始めていますか。

田中:私自身、過去に自ら手を挙げて人事という未知の領域に異動したので、当社には以前から挑戦を後押しする文化はあったように思います。それが、このように言語化されたことで、挑戦しやすい空気感が加速した気がします。現場の社員からも「この言葉があるから、不安よりワクワクを優先できる」「挑戦してもいいという安心感がある」という前向きな声が実際に上がってきています。

大橋:まだ発信して間もないので、大きな変化はこれからだと考えています。しかし現段階でも社内のあちらこちらで「それ『未知に、駆け出せ。』ているね!」というような声を耳にします。

これを単なる掛け声として終わらせるのではなく、社員の行動を後押しするようなコンセプトにしていきたい。そのために、私たちも新たな仕組みづくりに邁進しています。

──具体的にはどのような仕組みづくりをしているのでしょうか。

大橋:たとえば、社内公募を拡大し、チャレンジ型、アピール型、複業、社内インターンなどさまざまな形態で「新たな場所で挑戦してみたい」という社員を後押ししています。その結果、本人の意思で異動する社員も昨年比約2倍と増えてきています。

また同じタイミングで企業内大学「PAS University」も設立。「自ら学び教え合う」のコンセプトのもと、これからの当社に必要なスキル、トレンドを学ぶ機会を広げています。役員自らが登壇するイベントや、社員が講師を務める講座など、自身の領域にとどまらず、より高い視座を持ちたい社員が積極的に参加し、非常に盛況です。

田中:社員が期初に年間目標を立てる際も「未知に、駆け出せ。」を意識した内容を設定しています。今後はそれぞれの業務目標もより挑戦的なものになっていくのではないかと期待しています。

独立から上場へ、そして世界一へ。モビリティ業界の変革を担う人材への期待

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──今後の展望と会社として挑戦していきたいことについてお聞かせください。

大橋:世界一をめざすために、新しい技術領域への挑戦、製品やサービスを変革させていくことはもちろん、部材調達から製品になるまでのプロセスや人事部門・経理部門などの間接部門も世界一の生産性をめざして変革を遂げなければなりません。その中ではとくにグローバルな視点で物事を考えることが重要です。

当社は世界各国のお客さまとも交流があるため、現在もグローバルな事業運営をしていますが、今後各地域で事業を広げていくためのさらなるリソースの確保やインフラの整備にも力を入れているところです。

田中:私は採用担当として、MVVに共感して一緒に挑戦したいと思っていただける方や、未来の革新的なモビリティを作りたいと思っていただける方に当社の魅力をしっかり訴求して、仲間を増やしていきたいと思います。

そのためには、当社のよいところをたくさん伝えていくことが大切。私がとくに魅力的だと感じるのは、挑戦したことをきちんと評価してくれる、挑戦を後押ししてくれる土壌がある点です。

──御社が求める人材、御社で活躍できる人とはどんな人ですか。

田中当社が採用する際に大切にしていることが3つあります。1つめはビジョンへの共感で、同じゴールをめざして頑張る方を募集しています。2つめはバリューの実践です。「未知に、駆け出せ。」という言葉を胸に、5つのバリューを実践できるポテンシャルがある人を求めています。3つめはスキルの再現性で、専門性やチームへの貢献性を兼ね備え、どんな変化にも適応しながらご自身の能力を発揮できる方に来ていただきたいと思っています。

私自身、社員インタビュー記事の制作や採用イベントへの登壇などで、現場の最前線で活躍する社員の皆さんと会話する機会がありますが、活躍する社員には、前向きに楽しみながら日々の業務の中でチャレンジするという共通点があると感じています。

大橋:私が重視するのは2点です。第一に、世の中に貢献できることを自身の力で成し遂げたいと考えている人です。第二に、それをやり抜く「個の強さ」を持ち、チームで成果を出せる人です。そのような方が活躍できる場が当社にはたくさんあります。

たとえば、百億円規模のプロジェクトを世界の主要なカーメーカーと推進するダイナミズムもあります。加えて、車載製品は日常生活で目にする機会が多く、社会貢献を実感しやすい環境です。また、世界一をめざす中で、成長実感も得られます。

──最後に採用候補者の方にメッセージをお願いします。

田中:私は、VUCAの時代を生き抜くためには、自分で生きていく覚悟とそのための能力が必要だと考えています。仕事においても誰かに与えられたことをこなすだけでなく、自主的に行動に移し、チャンスをつかもうとする姿勢が欠かせません。

目まぐるしく変化するモビリティ業界でさまざまな挑戦に取り組む当社なら、本人がその気になればこの時代を生きていくための素養が身につくはず。まだ見ぬ答えを自分の手でつかみにいく、そんな思いを持つ仲間と出会いたいな、と思っています。

大橋:繰り返しになりますが、当社は世界一をめざしている会社です。一緒に世界一に向かって未知に駆け出せる人にぜひ興味を持っていただきたいです。「挑戦したい」と思えばいくらでも挑戦できる環境がありますので、ぜひワクワク感を持って一緒に働けたらうれしいです。

もちろん現社員の方々に対しても同じ気持ちを抱いています。会社が大きく変化していく中で、きっと大変に感じていることもあるでしょう。でも世界一をめざしてみんなで挑戦していく中には、きっと楽しいことややりがいを感じられることもたくさんあるはずです。ぜひ、みんなで1つのビジョンに向かってワクワクしながら歩んでいきましょう。

キャリア形成のカギを握る
成長支援プログラム

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キャリア形成のカギを握る成長支援プログラム

パナソニック オートモーティブシステムズのキャリア形成支援には、さまざまな形があります。人事がカリキュラムを整える研修プログラムや、個人が学習テーマを選択するオンライン研修、資格取得の支援、上司との1on1 Meetingやメンター制度などのコミュニケーションプログラム、Career PASport(社内公募異動制度)や社内副業、社外副業といった別フィールドでの飛躍。

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※記載内容は2025年8月時点のものです

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