社長が語る企業ビジョン
こころ動かす出会いを創り続ける
「Heartmotive」とは、Heart とAutomotiveを組み合わせた当社オリジナルの造語でありスローガン。この言葉が生まれた背景とそこに込められた思いを、社長の永易さんが語ります。
こころ動かす出会いを創り続ける、とは?~
パナソニックらしいオートモーティブ事業をやりたい、その想いでこの言葉をつくりました。家電に始まり、人に寄り添い、くらしを豊かにすることで、パナソニックは世の中に役立ってきました。家電や住宅などのくらしに関わる私たちの知見や技術を生かし、「一人ひとりのより良いくらしの実現のため、持続可能なモビリティ社会を創造する」というミッションを企業の使命として掲げています。
コロナ禍で生活が制限され、移動もままならない状況ですが、愛を持って人に寄り添うことは、激しく変化が起きるこの時代でも決して変わらず、必要とされることです。そして、移動することで人だけでなく、ものや場所、体験といった新たな出会いという感動につながります。人々がストレスフリーで移動できる持続可能なモビリティ社会を創造し、社会課題を解決しながら、移動そのものの価値を高めて、「こころ動かす出会いを創り続ける」。この思いを込めて、Heart(人の心)とAutomotive(クルマ)を組み合わせた「Heartmotive」というスローガンを社員の行動指針として掲げています。
この「Heartmotive」に込めた想いを、私たちのお客様であるカーメーカーに共有したところ、多くの共感を頂いています。カーメーカーと一緒に、いかにユーザーの生活の質や幸福度を高めるのかを追い求めていきたいのです。
Heartmotiveの原点
私が強烈に覚えている体験があります。それは1970年に開催された大阪万博です。幼い私が、愛媛からはるばる大阪へ向かい、大勢の人が集まる中、アメリカ館で見た月の石。想像もつかないはるか彼方の宇宙への憧れを持ったのは、私だけではないでしょう。自分たちの未来にはどんな新しい世界が待っているのだろうか、ワクワクしたことを今でも覚えています。
あれから大人になり、パナソニックのオートモーティブ事業をけん引する立場にある私は、これからの未来を生きる子供たちに、ワクワクできるものをどのように与えることが出来るだろうかと、自問自答しています。
その一つの答えが、「持続可能なモビリティ社会」です。ありとあらゆる移動にともなう社会課題、例えば、環境問題、渋滞問題、交通死亡事故、高齢者などの交通弱者等の問題が解決され、一人ひとりのくらしに「こころ動かす出会い」があり続ける社会であり、それが私たちの創造したい社会です。人の移動体験そのものを向上させるために、2030年以降の人々のくらしや価値観、移動スタイルの変化を予測し、そこからのバックキャストで事業を描き、作り出していかなければなりません。
私たちの目指す未来・展望
Heartmotiveの「motive」という言葉には動くという意味があるとともに、フランス語が語源の「モチーフ」、デザインを表す言葉でもあります。私たちは移動空間をデザインする、車室空間ソリューションにも取り組んでおり、その領域を担う社員がその想いを込めて考案した言葉です。
移動価値を向上する車室空間ソリューション。コロナ禍で気づかされた安心な空間衛生や乗る人の気持ちや身体のリラックス、リフレッシュを促す情動誘導など、多くのアイデアを形にしていきます。そのベースとなるのは、パナソニックに蓄積された膨大な人のくらし、生活行動のデータの活用と検証です。カーメーカーや関連するメーカーも含めた社内外との共創であり、新しい車室内の空間価値を創り出します。
さらには高齢者の免許返納、若い世代のクルマ離れといった問題に対して、たとえば高齢者から安全に移動する機会を奪わず、若い世代にはモビリティの魅力をもっと感じてもらえるようなソリューションを世の中に提供していきたいのです。これまでのモノ売りだけではなく、コト売り、サービス事業などに挑戦していきます。
パナソニック オートモーティブシステムズ株式会社のこれからにどうぞご期待ください。愛を持って人に寄り添い、皆さんをわくわくさせる新しい価値を生み出していきます。