
Innovation
自動車サイバーセキュリティ
サイバー攻撃から自動車を守り、安全で安心な移動に貢献
車両がソフトウェアによって制御される「ソフトウェア・ディファインド・ビークル(SDV)」の登場や、「コネクテッドカー」と呼ばれるネットワークに接続する車両の増加などに伴い、車両の脆弱性を狙ったサイバー攻撃のリスクが高まっています。
パナソニック オートモーティブシステムズは、パナソニックグループがデジタル家電やICTなどさまざまな分野で積み重ねてきたセキュリティ技術を、自動車の領域に結集しました。
世界トップレベルの技術力で、大きな事故につながる可能性のあるサイバー攻撃から自動車を守ります。
自動車サイバーセキュリティの現状
サイバー攻撃のリスクが増加
「ソフトウェア・ディファインド・ビークル(SDV)」の登場に伴い、車両内で使用されるソフトウェアの規模が加速度的に大きくなり複雑化しています。このような状況の中で、車両内に潜む脆弱性を狙ったサイバー攻撃のリスクが増加しています。
サイバー攻撃の入口が増加
「コネクテッドカー」と呼ばれるネットワークに接続する車両が増えており、外部のサービスとの連携が進んでいます。この結果、車両と外部の接点が増え、サイバー攻撃の入口も増加しています。
サイバー攻撃が自動車制御に直結
自動運転や先進運転支援システム(ADAS)の普及に伴い、これらの機能を悪用するサイバー攻撃が増えています。こうした攻撃によって、自動車の制御が失われると、大きな事故につながるリスクを抱えています。

国際基準への対応に伴う工数の増大
2020年6月に自動車サイバーセキュリティに関する国際基準が成立しました。国内では、2026年5月以降、すべての車両がこの基準に対応する必要があります。そのため、作業にかかる時間や工数が増えることが予想されます。
専門性の高い自動車サイバーセキュリティ人材が不足
「自動車サイバーセキュリティ人材」は、セキュリティの最新知識や高度な専門性に加え、自動車の専門知識も求められます。しかし、これら両方の知識を高いレベルで兼ね備えた人材は不足しており、これは自動車業界が直面している大きな課題の一つです。
私たちにできること
パナソニック オートモーティブシステムズの自動車サイバーセキュリティ技術は、パナソニックグループがさまざまな分野で積み重ねてきたサイバーセキュリティ技術を集約したものです。これには、AV機器や携帯電話、スマートフォンなど、デジタル家電やICTに欠かせないセキュリティ技術が含まれています。コネクテッドカーの普及を見据え、2014年から自動車サイバーセキュリティ技術の研究開発を進めています。当社の自動車サイバーセキュリティ技術には、他にはない独自の強みがあります。
組込機器セキュリティで
30年以上の実績
パナソニックグループは、デジタル家電やICT分野における組み込み機器のセキュリティで、30年以上の商用実績を積み重ねてきました。それは、技術仕様の規格化や製品の製造や出荷に関わりながら、日々進化する攻撃と対峙してきた実績でもあります。
Tier1としての
豊富な商用実績
セキュリティベンダーとして自動車セキュリティ技術に精通しているだけでなく、Tier1としてインフォテインメントシステムやECU(Electronic Control Unit)など車載システムの開発や製造にも豊富な商用実績を誇っています。
*Tier1:自動車メーカーに直接部品を納品するメーカー
幅広い事業領域から
サイバー攻撃情報を収集・分析
机上での攻撃予測にとどまらず、ホワイトハッカーとして10車種以上の車両を解析し、実際の攻撃に基づいた技術開発を行ってきました。また、他業界からも数多くのサイバー攻撃の手口を収集し、それを自動車サイバーセキュリティ技術の開発やサービスに展開しています。
包括的なセキュリティ対策
ソリューションを提供

自動車の開発から出荷までライフサイクルの各フェーズ(設計、実装、評価、製造、運用)においてセキュリティ対策ソリューションを提供します。 各フェーズの入出力情報を連携し、セキュリティ対策のさらなる効率化や高水準での平準化を支援します。
法規制に準拠したセキュリティ対策を
速やかに実現

自動車サイバーセキュリティに精通するTier1として、生産性やコスト、リードタイムなどを総合的に考慮した最適な自動車サイバーセキュリティーソリューションを提案できます。
確かな技術力でモビリティ社会の
安全・安心に貢献

特許データの分析によると、当社の自動車サイバーセキュリティ技術力は日米欧でNo. 1です。質と量の両面で圧倒的な特許力を持ち、さらに経験と実績に裏付けられた確かな技術力により、自動車業界のサイバーセキュリティレベルの向上に貢献しています。
詳しくはこちら
注:2022年7月時点
パナソニック オートモーティブシステムズの叡智を集約、
自動車サイバーセキュリティソリューション「VERZEUSE®」シリーズ
パナソニック オートモーティブシステムズが展開する、自動車の開発から車両出荷後まで各フェーズに対応し、セキュリティ対策の効率化と高水準での平準化を支援するソリューション「VERZEUSE®」シリーズ。


テクノロジー&ソリューション
サイバー攻撃に対抗する自動車サイバーセキュリティソリューション「VERZEUSE®」シリーズは、すでに多くの自動車メーカーに評価され、採用されています。
中でも近年注目度の高い3つのテクノロジー&ソリューションを紹介します。
設計フェーズの脅威分析を自動化
開発の初期段階における設計フェーズにおいて、車両および車載機器のサイバーセキュリティリスクを分析します。ISO/SAE 21434準拠の脅威分析結果を短時間で導出します。開発者がセキュリティに精通していなくても、心配ありません。選択式の質問票に回答するだけで、車載機器の特性に応じた適切なセキュリティ対策の要件を具体化できます。

出荷後に発見される脆弱性への対応を効率化

出荷後の車両に対して、新たに発見された脆弱性のリスクを分析します。独自の分析アルゴリズムを使用して、サイバー攻撃の経路とリスク値を算出し、対応の優先度を判断します。個々のECUだけでなく、車両全体のセキュリティリスクも洗い出す点が大きな特徴です。
攻撃を受けてもレジリエントで安全な自動車を維持
万が一、車両がサイバー攻撃を受けた場合でも、攻撃を検知し、「走る・曲がる・止まる」といった車両の制御機能に影響を与えないように車両を監視・防御します。サイバー攻撃から車両の重要な機能を守り、安心して自動車を利用できる環境を提供します。
*レジリエント: 問題が発生しても、影響や被害を抑えられる耐久力と回復力
