パナソニック オートモーティブシステムズ株式会社 Panasonic AUTOMOTIVE

 

Panasonic AUTOMOTIVE

 
パナソニック オートモーティブシステムズ株式会社

グローバルトップクラス 車の未来を創る 「IVI」事業とは

100年に一度の大変革期を迎えたといわれる自動車業界。アップルやグーグルをはじめとしたIT企業の自動車産業への参入の表明もあり、車載製品に求められる機能も大きく変化してきています。この大変革期に際し、パナソニック オートモーティブシステムズ株式会社(以下PAS)のIVI事業はトレンドを押さえた製品開発で着実に成長を遂げてきました。本記事ではそのIVI事業についてメディア向けセミナーの内容を踏まえてご紹介します。

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IVIとは?

IVIとは、In-Vehicle Infotainment の略で車の中でインフォメーションとエンターテインメントの提供を担うシステムの総称です。製品の進化をベースに機能を簡単に説明すると音楽再生を主とするオーディオにディスプレイとスマホ連携機能が付いたものがコネクテッドディスプレイオーディオになり、ナビゲーションシステムと通信機能、車両情報の連携機能が付いたものがIVIシステムになります。

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※メディアセミナー資料より

近年の車両の電子化・電動化ともなって統合ECU(Electronic Control Unit)やHPC (High Performance Computing)といった先進的なコクピットシステムの要として未来のクルマの頭脳を担う存在としてIVIは期待されています。

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※メディアセミナー資料より

IVI事業の地位と変遷

PASのディスプレイオーディオは世界1位、 IVIシステムは世界2位のシェアを持ち(※)、グローバルトップクラスの地位を築いています。また、IVI事業を担当するインフォテインメントシステムズ事業部は社内売上の約4割を占めPASの重要事業となっています。 ※出典:富士キメラ総研「車載電装デバイス&コンポーネンツ総調査 2024 (上巻) <システム/デバイス編>

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※メディアセミナー資料より

PASのIVI事業として初めての挑戦は、2017年のトヨタ自動車向け車両OSの開発でした。世界で初めて、車両OSであるAGL*をトヨタ自動車と共に開発しました。民生プラットフォームであるLinuxベースの車両OSの開発はスマホやAV機器などコンシューマー向け製品の開発ノウハウ、知見、技術、人材をパナソニックグループとして持つPASだからこそ出来たことでした。この開発を先頭に、汎用OS搭載のIVI機器の提供と大規模ソフトウェア開発が開始されました。ここから車載製品のスマホ化のトレンドもあいまってIVI事業は大きく成長し、現在ではマツダ、ホンダなどのカーメーカーにも製品提供を拡大しています。扱うプラットフォームベースもAGLに加え、スマホOSで知られる汎用OSのAndroidにも拡大しています。 *Automotive Grade Linux

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※メディアセミナー資料より

IVI事業の強み

PASのIVI事業は、価値創出、大規模ソフトウェア開発、グローバル生産・供給体制の3つに主な強みがあります。

価値創出の強みを構成する要素の1つ目はグループシナジーです。パナソニックグループにはAV、モバイル機器、Home/システム、家電事業などの幅広いノウハウや知見をIVI事業開発に展開しています。

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※メディアセミナー資料より

2つ目は、グローバル体制です。アメリカやヨーロッパ、アジア、中国に拠点を展開し、グローバルカーメーカーに対応する5極体制を確立しています。その地域に合わせてトレンドを先取りした価値提供を実現できます。これらの強みをカーメーカーとの戦略的なパートナーシップを通じて車の価値向上へつなげているのです。

近年、IVIシステムの高度化に伴ってソフトウェア開発規模が一段と大きくなっています。システムの高度化に伴い品質のばらつきや、課題の発見に時間がかかるなど品質悪化や費用の増大、日程の遅延といった問題が起きてきました。PASではこれらの課題に対処するために、開発マネジメント、高品質なソフトウェアの持続的なリリース、人を活かす仕組みの3点にフォーカスした取り組みを行っています。開発マネジメントにおいてはDXを活用した予測型のマネジメントを行い知識・ノウハウの蓄積やコミュニケーションロスの撲滅を行いました。 開発環境では、各ソフトウェア開発プロセスで開発、リリース、評価、解析のサイクルを高速かつ高品質に回す仕組みを構築しました。また、さらなる開発効率化を目指し、AI活用・クラウドネイティブな開発環境の構築も推進しています。

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※メディアセミナー資料より

人を活かす仕組みでは、再現性の高い品質マネジメントや従業員満足度視点で仕組化を行っています。課題を早期に発見しやすくするため、問題になる前の段階で開発メンバーが気になったことや仕事上での困りごとを共有し、相互に助け合うつながりボード・お助けボードといったツールをオンライン環境で活用しています。マネジメントと環境構築に加えて、開発を担う人にフォーカスした取り組みも当社の特筆すべき点です。

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※メディアセミナー資料より

当社は、日本以外にアメリカ、中国、アジア、ヨーロッパに生産拠点を展開しグローバル生産・供給体制を構築しています。グローバルで同一品質基準をもち、品質の高位平準化を行っています。また700機種以上の膨大な数の製品に対応するため高効率な切り替え生産を行い、需要変動に対する柔軟性を確保しています。リアルタイムで製造現場の可視化や製造部門と設計部門の連携を行うモノづくりにおけるDX化も行っています。

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※メディアセミナー資料より

価値創出、大規模ソフトウェア開発、グローバル生産・供給体制の強みを日々改善、発展をさせ事業活動に落とし込むことでPASのIVI事業は今後さらなる飛躍を目指します。

IVI事業に携わる社員の声を紹介します。

インフォテインメント事業部 IVIビジネスユニット 岩永さん

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Q. 開発はどのような環境で進められていますか?

開発メンバー間で感謝の気持ちを伝え合うという取り組みを行っています。開発途中はチームの雰囲気がギスギスすることもあるのですが、機能ごとに担当者への感謝のコメントを残すファイルを作り、お互いの想いを見える化しています。普段の仕事では、業務に関係のあることしか話さないものです。心の中で思っていても、”ありがとう”と言う機会は少ないですが、こうして文字で残せる仕組みをつくったことで、たくさんの”ありがとう”が行き交い良い雰囲気ができています。

Q. 今後について教えてください。

カーメーカーからは車載開発で実績があり、さらに家電製品で培ったユーザー視点での開発を当社に期待されて一緒に開発をしていくパートナーとしてPASをご指名いただくことも増えています。そんな期待も受けて今後、PASのIVI開発はさらに進化していくと思います。

インフォテインメント事業部 IVIビジネスユニット 木村さん

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Q. 開発はどのような環境で進められていますか?

お助けボードなど、グレーニュースファーストを組織全体で実践したことが開発にとてもプラスに働いています。問題になりそうな箇所を発見したら、すぐにそれを報告し幹部も入って解決に向け検討する。そういう風土が醸成されたことで問題を小さい段階でつぶすことができ、結果的にコストも開発期間も抑えることができました。日本品質奨励賞の受賞など社外からも開発プロセスの革新が高く評価されています。

Q. 商品への反響はいかがでしょうか?

製品が搭載された車両が世に出てお客様が使用されている様子がSNSなどにアップされ、取り扱われている姿をみると非常に嬉しくなると同時に開発のモチベーションにつながっています。

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