パナソニック オートモーティブシステムズ株式会社 Panasonic AUTOMOTIVE

 

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パナソニック オートモーティブシステムズ株式会社

若手の成長でモノづくりを進化

白河工場

白河工場

車載カメラやイメージセンサーモジュール、ETC車載器のグローバル中核拠点として、中国やメキシコの拠点をリードする白河工場。技術の伝承を通じて成長を目指す若手社員に聞きました。

東北新幹線の新白河駅から車でおよそ10分。白河工場は、車載カメラやイメージセンサーモジュール、ETC車載器のグローバル中核拠点として、中国やメキシコの拠点と連携し、最先端の製品開発や新工法の開発等を通じて、高品質でコスト力のある製品づくりにチャレンジしています。

操業開始は1974年。ここでは、1982年のポータブルビデオカメラを皮切りに、さまざまな映像・カメラ製品を生産してきました。現在の 主力商品である車載カメラの生産は、1996年にスタート。以来、センシング用途や車両制御用途など、車載カメラの多機能化・高機能化を進めてきました。

光学製品であるカメラは、モノづくりが製品の良し悪しに大きく影響します。例えば、最新の車載カメラ製造工程では、レンズの光軸調整など、ハイレベルな製造技術が不可欠です。製造現場のフィードバックをもとに、開発部門はより作りやすい設計はどうあるべきか、常に見直し続けています。より高品質でより低コストな製品づくりを通じて、交通事故の低減やドライバーの負荷軽減につながる安全運転システムの高度化など、より安全で安心なモビリティ社会の実現に貢献します。

当社が生産する車載カメラモジュール。
当社が生産する車載カメラモジュール。

白河工場では、モノづくりの課題を本質的かつスピーディーに解決するため、毎朝、各職能の責任者が一堂に会してさまざまな意見やアイデアを出し合い、改善を実行しています。特に意識されているのは、心理的安全性の担保です。「誰でもどんなことでも遠慮なく発言できる」職場環境づくりが、工場全体で徹底されています。職場風土の改善で、一人ひとりが考え抜き、全員が心を一つに、世界最高品質のモノづくりを目指しています。

モノづくりを担う製造部門における人財育成の取り組みの一つが、パナソニックグループ全社が参加する技能競技大会への挑戦です。異なるバックグラウンドを持つ社員が技能スキルを競い、心身を鍛えることで、日常業務のレベルアップにもつながっています。

川崎優真さん(写真右)人見未留さん(写真左)

川崎優真さん(写真右):2018年入社。車載カメラの工程設計、不良解析、グローバル拠点のロス削減等を担当。川崎さんは、組み立て、配線、プログラムの3つを組み合わせた「電子複合」競技に挑戦中。良いモノをより早く、きれいに作り上げるかで優劣を争う。

人見未留さん(写真左):2017年入社。車載カメラの生産設備の開発・導入やメンテナンスを担当。1年差ながら、競技大会に向けて、川崎さんを指導する。

Q 川崎さんにはどんな指導をされていますか?

人見:基本はもう指導することはありません。競技当日のトラブル対応の方法や課題の見つけ方などを伝えています。

川崎:年が近く、私にとっては何でも相談したり、聞いたりしやすい先輩です。

Q 競技大会への参加で、どんな気づきがありましたか?

川崎:個人的には、作業時間を競う競技に取り組むことで、準備や事前の段取りで得た経験が、実務にも生かせていると思います。一方で、若手社員にとっては、競技大会のような自己啓発に取り組む時間の捻出が難しい現実に課題を感じています。モノづくりを抜本的に強化するためには、そうした活動への配慮や会社として取り組むための仕組みを変えていく必要があると思います。

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Q モノづくり人財の育成は、全社的な課題でもあります。

人見:国内共通の課題ですが、採用年度の波によってベテランと若手をつなぐ中間層の社員が、製造現場に極めて少ないことが、技術伝承を難しくしています。

技術の伝承は、実際に手を動かして指導してくれる先輩の存在があってこそ可能です。ただ、年齢が離れていると、先輩に教えを乞うのを躊躇してしまうこともあります。私は若手の中で最年長なので、ベテランと若手社員との間のコミュニケーションのギャップを埋める努力をしています。それが多くの先輩にご指導いただいた自分の役割と感じています。

川崎:コミュニケーションの改善は、グローバルでモノづくりを発展させる上でも不可欠です。車載カメラは、グローバル3拠点で生産していますが、国が違えば言葉も習慣も異なり、モノづくりにもその違いは現れます。生産ラインの自動化が進んでも、人は必ず介在します。

そのことを、去年の夏のメキシコ出張で実感しました。日本で開発した設備や作業を海外工場に展開する際には、現地のメンバーにさまざまなノウハウを伝えるのですが、コミュニケーションのギャップによってうまく伝わらないことがよくありました。

どんな仕事も同じでしょうが、環境の違いや考え方の差から生まれるギャップを埋めるため、コミュニケーションをしっかりとることは、とても重要ですね。

Q これからの抱負を聞かせてください。

川崎:先輩や会社の力もいただいて、若手社員が学べる環境をつくりたいです。日々の業務に追われるだけでは、考える時間が取れず、個人の成長にはつながりません。ただ、やりたい気持ちや姿勢を積極的に示さないと、周りも協力しようとは思わないでしょう。だからこそ、先輩となる私たちには、学ぼうとする姿勢を示す責任があると思います。

人見:成長する海外市場の需要にモノづくりが応えるためには、グローバルの製造現場で、さらなる無人化や自動化が求められます。それらモノづくりの進化でより良いものをより安く提供するとともに、さらに高度な工法を日本の現場が開発することで、モノづくりをもっともっと発展させたいです。

  

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