パナソニック オートモーティブシステムズ株式会社 Panasonic AUTOMOTIVE

 

Panasonic AUTOMOTIVE
パナソニック オートモーティブシステムズ株式会社

現場革新で経営力を向上

パナソニック オートモーティブシステムズ株式会社の敦賀拠点は、パナソニックグループの全社プロジェクト「現場革新」を、製造現場の中でも先行して推進しています。

福井県敦賀市に拠点を置く、パナソニック オートモーティブシステムズ株式会社 HMIシステムズ事業部
機構デバイスビジネスユニット。

現場革新とは

現場革新とは、製造現場や物流倉庫など、あらゆる現場からムダや滞留を失くし、サプライチェーン全体を整流化することで、現場のオペレーション力を強化する取り組みです。50年以上にわたって車載部品の開発・製造・販売に長年取り組んできた機構デバイスビジネスユニット(BU)には、ムダや滞留を撲滅するさまざまなノウハウがあり、そこで働く社員は、現場を日々改善(カイゼン)するマインドを持っています。この現場にデジタルの力を加えることで、人の力では把握できなかったさらなるムダや滞留をあぶり出し、生産性を飛躍的に向上させるのです。

全社プロジェクトのリーダーを務めるパナソニック ホールディングスの南尾さんは、パナソニック オートモーティブシステムズ株式会社の製造担当執行役員でもあります。

「どうすればムダをなくせるか。この意識を常に持ち続ける。いわば思想のレベルにまで、意識を高めることが重要です。その意識が常に目標を高め続けるのです」と南尾さんは語ります。たゆまぬカイゼン、あくなきカイゼンこそ、現場革新が目指す姿。「パナソニックの多様性が横につながると価値に変わります。その動きを誘導するのが現場革新の狙いでもあります。モノづくりの現場起点でグループをつなげ、より大きな価値を生み出します」、と説明します。

現場革新の具体的な活動には、パナソニックのグループ各社の力が活かされています。例えば、従来は非常に長い時間と手間がかかっていた、現場の作業分析には、パナソニック コネクト株式会社のAI技術が活用され、分析時間と工数を大幅に削減しています。また、事業会社間の相互訪問も活発で、各拠点で現場革新の思想化に取り組む「伝承師」は、他の現場で得た気づきを生かし、自部門の活動をさらに発展・進化させています。

パナソニック ホールディングス株式会社
オペレーション戦略部長 兼
パナソニック オートモーティブ
システムズ株式会社
執行役員 南尾さん

生産性2倍を達成

現場革新の事業場への定着をミッションとする「伝承師」が育成され、世界の拠点で活躍しています。敦賀で伝承師として活動する竹内さんは、「現場の班長とは、毎朝のミーティングを欠かさず、現場の思いを大事にするよう心掛けています」と、活動への向き合い方を語ります。

毎週のミーティングの様子。現場の班長、BUの責任者、工場長など、モノづくりのキーマンが
集合して、情報共有や課題の検討などを行う。

自動車のスイッチやセンサーなどを開発・製造・販売する機構デバイスBUは、カーメーカーとの長年のお付き合いを通じて、カイゼンが思想として根付いている拠点です。現場革新の活動開始にあたって、部品の実装ラインや舵角センサーやステアリングECUの組み立て工程に360度カメラを設置し、作業者の動きを24時間365日撮影し、そのデータをAIで解析して現場の作業効率をカイゼンしています。

実装ライン(左)と組立ライン

AI技術の導入によって、従来は人のスキルに依存していた現状分析の工数が、大幅に短縮されました。こうして生み出した時間を使い、人はAIで可視化されたムダの撲滅に注力できるようになったのです。昨年9月の導入から9カ月で、製造現場の生産性は2倍と、大幅にカイゼンしました。

空調システム用統合スイッチパネル
舵角センサー。ハンドルの角度を検知する。
製造ラインの天井に取り付けられた360度カメラ。

<現場のキーマンに聞きました:竹内さん>

Q:現場は変わりましたか?

竹内さん:現場革新の思想が正しく受け止められ、皆の意識が変わってきたと感じます。例えば、作業者にはデジタル生産管理板に作業ロスなどのコメントを書き込むようにお願いしているのですが、皆さんがどんどん情報を書き込むようになりました。

デジタル管生産理板とは、品目ごとの生産計画が一覧になっていて、リアルタイムで生産状況を把握するシステムです。従来はアナログだった仕組みをデジタル化したことで、メンバーがいつでもどこからでも状況を確認できるようになりました。作業者がこの生産管理板にトラブルを書き込むと、他のメンバーが助けてくれる、つまり、課題を指摘すると、カイゼンが進み、結果として現場の仕事が楽になる。プラスのサイクルがどんどん加速し、現場の生産性が大きくカイゼンしました。

Q:デジタル化の効果が大きかったのですね。

竹内さん:実は、個人的にはデジタル化には懐疑的でした。そもそもカイゼンの思想が身についていないと、現場を本当に良くすることはできないからです。しかし、カイゼンの思想とデジタルが融合することで、一気に生産性が高まり、生み出した時間を、もっと他の創造的な活動に使えるようになり、全てが変わりました。

Q:これからの目標を教えてください。

現場が楽になれば、製品原価が良くなり、キャッシュが増え、経営が良くなります。現場革新、現場カイゼンは、経営を支える一つの手法です。より良いモノづくりは、企業の真の競争力であると私は考えます。当社創業者の松下幸之助の言葉、「社員稼業」にこれからも徹して、たゆまぬカイゼンを続けます。

<責任者に聞きました:機構デバイスBU長 中園さん>

Q:デジタルの力で、現場が大きく変わりました。

中園さん:製造部門に止まらず、間接部門や調達部門など、BU全体に影響が広がり、多くの人を現場革新の活動に巻き込めるようになりました。成果が見える化されたことで、モチベーションも上がり、デジタル活用へのハードルが下がってきたことも実感します。何よりも、考える時間が増えたことで、社員の皆さんの視点が高くなり、カイゼンの質とスピードも上がってきました。

Q:機構デバイスBUを、どんな組織に成長させたいですか?

製造革新のトップランナーとして、パナソニックグループの成長に貢献していきたいです。カーメーカー様向けのビジネスは、製品のライフサイクルが比較的長く、現場にカイゼンが根付きやすいビジネスです。この特性を生かして、次世代のモノづくりにも挑戦したいです。磨き上げてきたモノづくりの力に、デジタルという武器を得て、変化対応力をさらに磨き、強い会社を目指します。

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